俺の名前は東京代表。
夏の暑さに耐えかねた俺はクルージングに行くことにした。
今回はサンセットクルーズという夕刻のクルージングだ。
やはりクルージングはいい。
日常の喧騒とはかけ離れた別世界にいざなってくれる。
夕暮れに沈む東京の街も美しい。
夏の暑さなんて風がさらっていってしまう。

・・・ん?暑くないぞ。というか、少し涼しい。
その時に俺は夏の終わりを感じた。
あれほど暑い暑いと言っていた日々が、終わろうとしている。
もう9月なんだし、当たり前っちゃ当たり前だろうけれども・・。
いざ終わるとなると空しい気持ちになるな。
それを象徴するかのような夕暮れ。無性に夏が恋しくなるのは何故だろう。
これが日本人が持つ滅びの美学というものだろうか。
そんなことを考えながら、クルージングをしていると、あたりは暗くなって来ていた。
東京のビル群にも明かりが点され、いつもと変わらない風景となる。
しかし、それをクルージングしながら見つめていると、いつもとは違うように見える。
なぜかいつも鬱陶しいと思えた東京のビルが恋しくなるのだ。
あの明かりの方へ戻りたい。
そういう気持ちになるから、クルージングは不思議だ。
夏が終わると秋が来る。
この節目の季節は何というのだろうか?
そんなくだらないことを思うような季節が俺は少し好きになった気がする。
ひとつの季節の終わりの寂しさと、ひとつの季節を迎える嬉しさ。
それが混ざるこの時期。心地が良い。

 

東京クルージングvol.14へ続くのか?